風力タービンのサブシステムの動的挙動を正確にシミュレーションし解析するには、風力タービンのコンポーネントに加わる荷重ケースを特定できるロバストなプロセスを構築する必要があります。LMSでは、この荷重ケースをシミュレーションや実稼動試験によって特定できる統合ソリューションを提供しています。
シミュレーションベースの荷重予測
開発の初期段階で行った設計決定は、風力タービンの性能エンベロープを大きく左右します。このような意思決定を適切に行うには、ギア、シャフト、ベアリングなどの重要なコンポーネントの弾性を考慮に入れながら、各コンポーネント間の荷重伝達を効率的に予測する必要があります。
LMS Virtual.Labを利用したシミュレーションプロセスでは、最初に、有限要素モーダル解析で導いた剛体と弾性体の両方のアセンブリを使用して、風力タービンシステムのモデルを作成します。次に、風力タービンのブレードに力を加えて機構全体に伝播させ、対象となるコンポーネントに対する反力を計算します。LMS Virtual.Labを導入すれば、このような手順を踏んで、ベアリング、歯車、シャフト、ハウジングなどさまざまなパーツに加わる荷重や変形を予測し、システムの動的挙動を詳細に把握することができます。
テストベースの荷重解析
風力タービンの仮想シミュレーションモデルを適切に作成するには、実際に動作している風力タービンに加わる荷重ケースを正しく測定し、特定する必要があります。LMSでは、このような荷重ケースの特定を支援する測定・解析システムと特別なノウハウを提供しています。このシステムでは、実験室条件を制御しながら、トランスミッションなどの特定のサブシステムをテストすることができます。また、過酷な条件の下で風力タービンのコンポーネントの形状変化を数回測定した結果を、周波数の関数として表示することも可能となっています。
歯車に特化した解析
LMS Virtual.Labでは、ギアメッシュ要素の剛性を調節したりすることができるギア歯専用の接触要素を使用して、動的荷重条件を正確に計算できるため、疲労耐久性解析を確実に行うことができます。また、LMSのエンジニアリングサービス部門では、ギア歯の弾性変形要素やミクロ形状をマルチボディシミュレーションモデルに組み込める革新的な手法を提供しています。この手法を使用すれば、シャフトの調整不良や歯筋クラウニングの影響を評価でき、しかも極めて短いシミュレーション時間で信頼性の高い正確な結果を得ることができます。いずれの場合も、シミュレーションモデルを使用することで、弱点や考えられる問題を振動、強度、力、疲労耐久性の観点から捉えることができます。