多重極展開BEM(境界要素法)は、特に超大規模BEM問題に対処するための境界要素法の一技法です。この新しい技術は既存のBEM技術を補完します。すなわち、従来のBEMソルバーは2万節点までのBEMモデルであれば効率的に扱うことができるのに対して、LMS Virtual.Lab Fast Multipole Boundary Elementソルバーは、百万節点以上のモデルも扱うことが可能です。このように、高周波という面でも大規模問題に対処できることから、BEMを非常に拡張性のあるものにしています。
Fast Multipole Boundary Element Acousticsモジュールは、多重極展開とマルチレベルの階層セル方式の部分構造合成法に基づいた最先端のアルゴリズムを搭載することで、BEM方程式の高速反復解法を実現しています。このモジュールは、1回の計算でモデルを解くのではなく、まずモデルを自動的に領域分割します。そして次々と領域分割が繰り返されます。それぞれの小領域は、従来のBEMモデルとして扱われます。変換オペレータが領域間の関係を記述し、高速反復アルゴリズムが全体モデルの解を求めます。総計算時間はBEMモデルの節点数にほぼ比例し、必要なメモリ量も少なくて済みます。Windows PC、マルチCPUシステム、およびクラスターシステム上で稼働します。.
この技術によって解析スピードが大幅に向上し、数千Hzのフルビークルの外部音響問題や、航空機、船舶、潜水艦、内部空間を含む大型エンジン、タービン等々の音響問題など、まったく新しいアプリケーションにも対処できるようになります。