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INTAのジェットエンジン試験におけるリーダーシップ

aerospace jet engine testing prototypes LMS SCADAS III 1INTAがLMS Test.Labをベースに世界最先端のジェットエンジン試験サービスを提供することで事業拡大を計画生み出す

次世代ジェットエンジンの試験請負は大きなリスクを伴うビジネスです。この業界でそのような最新型エンジンを開発するメーカーは限られており、それら企業に先進の試験サービスを提供するための施設、装置、そしてノウハウを有する企業も世界でほんの一握りしかありません。試験プログラムはどんな業界よりも要求が厳しいものであり、高度に専門化した難度の高い実験を迅速かつ安全確実に実施し、ひずみゲージ、動圧トランスデューサ、タコメーター、加速度計、マイクロホン、その他のセンサーから出力される膨大な量のデータを適切に処理する能力がなければ契約を勝ち取ることはできません。

これまで用いられたことのない材料やタービンブレード構造、ノズル形状など、数々の技術革新が盛り込まれた非常に高価でデリケートな試作エンジンから、100,000ポンドを超える推力が爆発的に発射され、その限界に達するまで試験されるため、メーカーと試験サービス会社は数億ユーロを失うか否かの瀬戸際に立たされると言っても過言ではありません。これらの試験を効率良く実施すること、そして結果を素早く後処理しながら損傷を回避するためエンジン挙動を厳重に監視することにおいて、スピードと信頼性は絶対条件です。これらの試験に基づいて、エンジニアは製品性能を調査し、次世代エンジンを予定どおり飛ばすために必要な設計変更を編み出すのです。

aerospace jet engine testing prototypes LMS SCADAS III 2この厳しい要求に対処するため、INTA(マドリッド郊外に本部を置くスペイン国立航空宇宙技術研究所)は、旧式なアナログ試験装置を、新しいデジタル技術をベースとしたLMS Test.Labシステムに置き換えることで、同分野のリーダーとしての立場を強化することに決定しました。
そしてINTAは、LMSとスペイン有数のエンジニアリングサービス・プロバイダであるAlavaIngenieros社に、このソリューションの統合化と配備、ユーザーグループのトレーニング、およびシステムの日々の利用に対するサポートを依頼しました。

極めて競争の激しい業界の数少ない請負業者の1つとして、INTAはRolls Royce社やGeneral Electric社など航空宇宙業界大手との協力を通じて、さらには次世代実験エンジンに関する欧州連合の研究プログラムへの参画を通じて、徹底的といえるまでの経験を積み上げてきました。最大推力140,000ポンドのエンジンに対応した世界最先端の航空宇宙試験施設の1つであるINTAのターボジェットエンジン試験センターには、航空エンジン試験分野で世界トップクラスの知識と経験を持った研究者やエンジニアが働いています。

旧式アナログシステムにおける試験の盲点

aerospace jet engine testing prototypes LMS SCADAS III 3INTAの以前の試験装置には数々の制限があり、それがINTAに切り替えを促しました。「我々の以前のシステムは、今日の増大するエンジン試験の要求にも、将来我々が必要とするであろうものにも対応できなくなりました。その主な理由は、それが今日急速に時代遅れとなりつつあるアナログ技術
に基づくものであった点です」と、INTAの測定および計装グループの責任者であるVictor Archilla Prat氏は語っています。

Victor Archilla Prat氏は、旧式のアナログシステムでは、試験が開始されたとき即座に結果のフィードバックを得ることができなかったと説明しています。生データは磁気テープ数巻に記録され、結果を調査分析するにはエンジニアはそれを持ち帰ってすべて再生する必要がありました。「それはまるで試験の盲点でした」と彼は指摘しています。
「我々は、実験中にエンジンまたは試験装置自身に損傷の危険性があっても、それを知るすべがありませんでした。また、エンジンが予想外の挙動を示しても、出力データの詳細な調査が必要であることを即座に察知することもできませんでした。このため試験の危険性は増大し、また試験結果を解釈するためにも多くの時間
と労力を要しました。」

アナログテープは他にも問題がありました。それには数時間分しか記録することができず、試験中にリールを交換する必要があったため、しばしばデータが数分間途切れたりしました。同時に収録できるチャンネル数は限られており、各チャンネルの帯域幅や使用できるセンサー数も同様に限定されていました。また、テープは時間が経つと劣化する傾向にあり、航空機メーカーや調査機関が一般に要求する年限に渡ってデータを保存することを難しくします。さらにアナログ収録の処理では、エンジニアが望むレベルの精度が得られないことがあり、たまに暗騒音が信号を妨害し試験をやり直す必要もありました。試験のセットアップにもかなりの時間を要し、実験担当員が手作業で調整しなければいけないことも数多くありました。

これらの制約にもかかわらず、INTAはその経験豊かなスタッフのもとで超一流の試験サービスを提供し続け、長年に渡って業界で高い評価を勝ち得てきました。しかし明らかに、彼らが使用してきたアナログシステムは、迅速な処理や綿密な監視をますます必要とする今日の複雑化した試験要求について行くことはできなくなってきました。


デジタル技術のもつ事業価値

これらの限界を打ち破るため、INTAはLMS Test.LabソフトウェアとLMS SCADAS IIIデータ収集システムをベースとした最新デジタルシステムの導入を決定しました。このシステムでは、最大24ビットの高いダイナミックレンジとチャンネルあたり最大80kHzの帯域幅で、様々なタイプのセンサーやトランスデューサからの同時信号がダイナミックに測定可能です。さらに、8時間以上続くロングラン試験であっても、途切れることなく連続してデータを収録し分析する能力があります。

この136チャンネルからなる試験・監視システムは3つのサブシステムで構成されています。データ収集および収録用のフロントエンドサブシステムは、LMS Test.Labソフトウェアで制御される128のダイナミックチャンネルと8つのタコメーターを備えた3台のLMS SCADAS IIIユニットからなります。また、オンラインで稼働するリアルタイム・トラッキング用サブシステムは、24の入力チャンネルと64の出力チャンネルを備えた1台のSCADAS IIIシステムからなります。そして、保管および分析用のサブシステムは、LMS CADA-X Time DataProcessingソフトウェアをベースとしています。

強力な連携は、トレーニング、アプリケーション援助、カスタムプログラミングなど、さらなるサポートサービスの提供を保証しています。LMSは、例えば、マトリックス形式のオンライン処理および表示用ルーチンなど、特別なトラッキング用ソフトウェアを開発しました。
これらのルーチンは、選択したチャンネルの周波数データや振幅データの分析と表示を可能にするもので、これによって隣接のコントロール室にいるカスタマーエンジニアは、試験の実行中に表示画面上でリアルタイムに重要な出力を監視できるようになります。このようにして、試験が予定どおり進んでいるか直ちに確認したり、後からさらに詳細に評価する必要のある問題領域を突き止めたりできるのです。


高価な試作エンジンの損傷を回避する

マトリックス形式の出力もコントロール室にあるアラームと接続されており、このアラームはエンジンメーカーが指定した安全限界値に近づいたり超えたりすると自動的に始動します。その後、システムは自動的に試験の中断手続きに入り、実験は安全にシャットダウンされます。
「自動アラーム機能は、高価な試作エンジンはもちろんのこと試験装置自身においても損傷を回避する上で非常に有効です」とVictor Archilla Prat氏は語っています。これら開発エンジンの多くは、その限度をはるかに超えて作動させると破壊の危険性がある、世界でたった1つの非常に高価な試作品なのだと、彼は説明しています。

オンラインおよびオフライン機能には、時間/周波数分析、ユーザー定義の帯域幅での次数/周波数セクション、およびオクターブセクションや平均スペクトル、クロススペクトル、およびFRFの機能があります。強力な時系列データ処理機能には、時間軸での表示と編集、時間領域のフィルター処理(ハイパス、ローパス、バンドパスなど)、周波数領域の処理、数種類の平均化手法、選択したチャンネルに対する数学的演算、およびフレーム統計の編集機能があります。

「LMS Test.Labシステムには、大量のデータを高い信頼性のもとで収録し分析する能力があります。高度に専門化された試験において、我々の顧客にこのレベルまで正確な詳細情報を迅速に提供できることは、明らかにビジネス上の価値であるといえます」とVictor Archilla Prat氏は説明しています。
「エンジニアは、試験のすべての段階を通じて、試作品の挙動に対する知見や見通しを得るために必要な情報を、いつでも手に入れることができるのです。」

Victor Archilla Prat氏はLMS Test.Labの高い生産性についても言及しています。このシステムはデジタル技術に基づいており、数々の自動化機能を備えているため、個々の試験のセットアップに手作業による調整はそれほど必要せず、従って素早く済ませることができます。さらに、LMS Test.Labのワークブックベースのユーザーインターフェースが、セットアップと試験の一連のステップを通じて実験担当員をガイドします。その結果、これまでに比べて試験のスループットは向上するのです。「この試験の効率アップは顧客満足度の向上につなが
ります。それがまた、さらに高いスループットと収益性の向上を生み出すことになるのです」と、Victor Archilla Prat氏は指摘しています。


最先端の開発プロジェクト

INTAでは2005年の第一四半期にLMS Test.Labシステムが全面稼働し、それ以来、新型エンジン開発プログラムで頻繁に使用されるようになりました。最初のプロジェクトは、従来型エンジンより二酸化炭素排出量の少ない低コスト低騒音の3シャフト式ターボファンエンジンの開発において、その実現可能性を実証することを目的とした欧州連合のANTLE(Affordable Near Term Low Emission)プログラムでした。

このプログラムでINTAは、Rolls Royce社、Fiat Avio社、Volvo Aero社、ITP社、Goodrich Engine Control Systems社などの企業が参加するEEFAE(Efficient and Environmentally Friendly Aero Engine)共同事業体の一員として作業に携わりました。この試験においては、シャフト回転タコメーター、回転および静的ひずみゲージ、先端クリアランスプローブ、動圧トランスデューサ、ランブルプローブ、および様々な加速度計などのセンサーから膨大な量のパラメータが収録されました。これらの多くは遠隔測定機器を介してデータ収集システムに送られます。

10週間に渡って、LMSのダイナミックシステムは27以上の様々な性能試験に使用されました。INTAがLMS Test.Labを活用したもう1つの主要なプログラムは、2階建ての555人乗り新型長距離用旅客機、エアバス380のためにRolls Royce社が開発中のトレント900エンジンに関連した試験業務です。


競争力を手に入れる

「我々はLMS Test.Labシステムの活用と機能拡張についてLMS International社と協力しながら、我々の得意先に提供できるサービスレベルを向上させ、この競争市場での他社との差別化を図ることで、ジェットエンジン試験ビジネスにおけるリーダーとしての地位を確実に強化していくことでしょう」とVictor Archilla Prat氏は強調しています。
「我々はこの新システムを使用した最初のエンジン試験プログラムを通じて、LMS Test.Labが極めて信頼性が高く、専門技術に裏付けられた先進のソリューションであると高く評価しました。LMSのデジタル技術を採用することで、我々は航空宇宙業界で最も進んだ振動試験サービスを提供できるようになります。このことは、次世代航空エンジンの世界最高レベルにある研究開発プログラムのいくつかに参加する際の基礎となるに違いありません。」



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