Wild on Wind
風力エネルギーの難しさは、いつどのくらいの風が吹くか全く分からない点にあります。さらに、数メガワット級の新型風力タービンを設計する場合、それは極めて変化の激しい猛烈な風荷重に耐え、20 年以上に渡って願わくは100% の信頼性と高い生産性を維持しなければなりませんが、そうなると、考えられるすべての荷重シナリオを試験することは事実上不可能となります。
今日、風力タービンメーカーは他のあらゆる産業と同様に、開発プロセスから設計時間が大幅に削られてきており、設計案を最適化するには最新のシミュレーション手法に頼らざるを得ません。一方で、風力タービンメ

ーカーは他の産業とは違い、空力弾性的な風荷重のモデリングや、数多くの様々な荷重に対する実行の自動化、広範なプリ・ポスト処理など、いくつかの非常に特殊な課題を抱えています。以前、ユーザーはLMS Virtual.Lab 環境から離れて、特別な第三者ソフトウェアを使用するために手間のかかるデータの変換や読み込みを行う必要がありました。しかしLMS Virtual.Lab Rev 8B の新機能、LMS Virtual.Lab MotionAerodyn Wind Loads を使用すれば、ユーザーは刻々と変化する動的荷重を確実に予測し、それらを後続の疲労寿命や騒音放射解析の入力として使用することが可能になります。それらすべてがLMS Virtual.Lab 環境内でできるのです。
風のように複雑なものを、どうやって正確に予測するのでしょうか?
制御系も取り込んだ理想の3D シミュレーション環境であるLMS Virtual.Lab Motion を用いれば、変速機、ベアリング、制御システムなどの重要要素を必要な細部までモデリングし、それらとともにブレードおよびその弾性体データと風の挙動特性を簡単に定義することが可能です。風荷重自身はLMS Virtual.Lab Motion のAerodyn サブルーチンで計算されます。また多数のプリプロセッシング・オプションがそろっており、風荷重の書式付き入力データを正しく作成することや、乱流から一定流そして風力タービン設計の認証に必要なIEC 規格の風に至るまで、様々な風の挙動特性を含めることができます。次にLMS Virtual.Lab Aerodyn サブルーチンが、この風情報と各時間ステップのブレードの向きおよび速度に基づいて、ブレード上の見掛けの風速を計算し、そこからブレード各部に働く正確な風荷重を決定して、LMS Virtual.Lab Motionによる高精度な動的シミュレーションを可能にします。
「我々は、当社の先進の3D マルチボディソフトウェアに、タービンに正確な風荷重を負荷する
ためのAerodyn 機能を組み込むことで、はるかに拡張性のある方法で風力タービンと風との相互作用をモデル化できるようにしました。複数評価項目の多分野にまたがるシミュレーションの簡単便利な3D 環境であるLMS Virtual.Lab は、新しいAerodyn Wind Loads モジュールのお陰で、ブレードと風の正確な相互作用や荷重の段階的決定など、風力タービン設計に特有な課題に対応した唯一の3D CAE 環境となりました」と、LMS Virtual.Lab Motion 製品サブマネージャのGuillaume Lethé は述べています。