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AutolivがLMSの実験ソリューションを用いて車両安全装置を最適化

1000分の1秒単位で衝突による重大損傷を回避する

今日、自動車は20年前に比べかなり安全になったとは言え、交通事故によって毎年何千人もが死亡し500万人近くが重傷を負っています。Autoliv社の使命は画期的な安全技術を開発し、同社の自動車安全製品に応用することで乗員をさらに保護していくことにあります。エアバッグおよびシートベルト装置の性能を評価し、さらにそれらから生じる騒音を低減するため、Autoliv社はLMSの試験装置を使用して衝突試験時にダミー人形が直面する騒音レベルを測定しています。

LMSの試験装置は、シートベルト、シートフレーム、ステアリングコラムなど、個々の安全製品を評価するためにも使用されています。全体としてLMS Test.Labは、測定の信頼性を最大限保証し、試験のスループット時間の大幅な削減に貢献しています。


最も重要なのは最適な乗員保護

Autoliv社は自動車安全装置において世界の最先端を行く企業であり、エアバッグとシートベルト両製品のパイオニアです。また、乗員保護関連製品の豊富な品揃えを持つテクノロジーリーダーでもあります。同社の最近の自動車安全分野への貢献には、むち打ち防止シート、胸部保護用サイドエアバッグ、そして側面衝突時の頭部保護用カーテンエアバッグがあります。
現在Autoliv社は、横転時保護装置、ナイトビジョンシステム、歩行者保護システムの開発でも最前線に立っています。Autoliv社は主要な全自動車メーカーのほとんどの車種に部品を供給しており、毎年その製品のお陰で多数の人命が救われ、さらに多数の人が重傷を免れています。

自動車事故が起きると、乗員を保護するために所定の一連の動作が起動されます。スウェーデンのVargardaにあるAutoliv社の実験室マネージャThomas Norberg氏は、衝突の開始時に最初に何が起きるかについて次のように説明しています。「まず小さな発火推力がベルトプリテンショナーを作動させ、シートベルトを締め付けて乗員をいち早く拘束します。この動作の後、ロードリミッターによって乗員の胸部に負荷がかかりすぎないようシートベルトが調整されます。このようにして、過大なエネルギーはその時までに完全に膨らんでいる前部エアバッグによってより均一に吸収されます。エアバッグの主目的は頭部と胸部が受ける衝撃を緩和し、それらがハンドルやダッシュボードそしてフロントガラスなどの前部の硬い面にぶつかるのを防ぐことです。シートベルトとエアバッグは、前面衝突時に乗員が重傷および死亡に至るリスクを大幅に減らします。またドライバーと乗員を側面衝突から保護するため、Autoliv社は車室に内蔵される専用の頭部、骨盤、胸部用エアバッグも供給しています。」


耐え難いエアバッグの爆発音との戦い

新しい安全製品の開発に関連して、Autoliv社は発火起動装置によって生じる騒音の低減にもかなりの研究開発投資を行っています。この爆発音は聴覚障害を引き起こす危険性があるため、その騒音レベルを低減することが望まれます。音圧レベルの問題以外にも、人間の耳は安全装置が起動する際の時間的順序に非常に敏感です。一般に、硬い音(例えば、ベルトプリテンショナーの発火起動装置からの音)は乗員の耳に「アブミ骨筋反射」を生じさせます。この耳の反射現象は自己防衛反応の一種であり、約1000分の10秒後に一時的に聴覚機能を失わせます。このことは、この期間に乗員がエアバッグの爆発音から害を受ける可能性の少ないことを意味しています。

専用の音響試験施設で、Autoliv社のエンジニアは一連のシートベルトとエアバッグの試作品を組み込んで、5体までの衝突試験用ダミー人形を乗せた車両内部で騒音測定を実施します。専用のトリガーユニットが所定のトリガーシーケンスを正確に実行し、シートベルト引き込み機構とエアバッグの展開を作動させます。すべてのダミー人形の耳位置に組み込まれたマイクロホンが、起動装置の着火によって生成された騒音を捕捉し、それらをLMS SCADAS IIIフロントエンドに転送します。

Autoliv社のエンジニアは、LMS Test.LabとLMS CADAX実験ソフトウェアを用いてトリガーユニットとの通信を管理し収集されたデータを処理しています。

そのような試験の全手順は、多くの場合に専用のビデオカメラで記録されます。
記録された音響時刻歴信号は、最大振幅と支配的周波数成分を的確にとらえることのできる専用の周波数分析を実施するための基礎データとなるとThomas Norberg氏は説明しています。「この種の調査の主な目的は、各種の推薬の騒音特性を調べること、および開発の最終段階でエアバッグ起動装置の微調整を行うことの2点です。各マイクロホンで収集された試験データを聴覚障害のリスクを確実に反映するような単一の数値に変換できる特別なアルゴリズムが独自開発されています。このアルゴリズムを使用することで、設計案の音響性能を素早く理解して以前の結果と比較できるので、騒音測定の評価プロセスの効率と一貫性が向上します。」


安全装置から生じる好ましくない音の削除

Autoliv社の騒音実験室では、シートベルトやシートフレームなどの他の安全装置に対しても、それらの通常の動作時に生成される好ましくない音の削除に積極的に取り組んでいます。そのような装置から生成される非常に弱いノイズでさえ、ドライバーと乗客の快適性に少なからず悪影響を与えます。これら騒音を低減するため、Autoliv社のエンジニアは個々の安全装置に対して環境騒音測定を実施しています。単一指向性の加振器が、例えば新開発のシートベルトアセンブリや、エアバッグアセンブリが組み込まれた可倒式ステアリングコラムを機械的に加振する間に、生成されたノイズが測定され分析されます。

これらの環境試験は極めて過酷なものになる場合もあります。なぜなら加振器は最大加速度が60gで1/2トン重以上加振する能力を持っているからです。また、晒される雰囲気温度は摂氏 -50度から+110度まで変化可能です。これら試験の目的は、安全装置のベンチマーク試験を実施することと、開発の技術革新をさらに推し進めることにあります。
 
Autoliv社のエンジニアは、路上および試験コースでの車両試験の際に、同一または類似の安全装置で採取された加速度計の計測値をもとに供試体に適用する振動データを作り上げています。彼らはLMSTest.Labを用いてランダムパワースペクトル密度(PSD)を計算し、収集された振動測定値を典型的かつ効果的な加振台制御スペクトルに正確に変換します。実験の能力と騒音試験設備の回転率をさらに上げるため、Autoliv社は既存のLMS CADA-XインストールベースをLMS Test.Labで拡張しました。



Thomas Norberg氏は、これが彼の実験業務にどのように影響するかについて次のように説明しています。「我々はすでに長年にわたってLMSの試験システムを使用し、我々に固有の様々な実験要件に対処してきました。我々がLMS Test.Labを使ってみて分かったのは、試験のスループットタイムが大幅に圧縮されたという明白な事実です。その生産性向上は主に、このソフトウェアの高い融通性と、実験のセットアップとポストプロセッシング段階のスピードアップにつながる効率基準によりもたらされています。またLMS Test.Labのプロセス駆動型のアプリケーションワークブックは、我々のベンチマーク試験における反復作業を効率化し、込み入ったデータの一貫性を大幅に増強してくれます。Autoliv社のエンジニアは、データ収集の高い精度、カスタム計算の柔軟性、そして外部とのやりとりの信頼性は、実験の生産性をさらに高め、最適な乗員保護の実現に向けた彼らの努力を補強するために必須と考えています。」



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