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Arctic Cat 社がモータースポーツ業界に先手を打つ

snowmobiles chassis noise sound vibration compliance and vehicle NVH 1.jpgArctic Cat 社は、モータースポーツ業界では初期のパイオニアの1 社であり、この種の車両の大手メーカーとして確固たる地位を築き上げてきました。同社は、今後3年間で国際ビジネスを倍増させる計画であり、現在、ATV(四輪バギー車など)の売り上げが初めて同社の総売り上げの半分以上を占めるまでに至っています。競合他社の業績が横ばいまたは下降気味であるのに対して、Arctic Cat 社はこれら人気車種の販売を開始して以来、毎年ATV 市場でシェアを伸ばしています。

スノーモービルに関しては、2007 年のラインナップは75% 以上がニューモデルであり、同社にとって史上最多の、そして恐らく単年度では業界最多の新車を発売しました。新型スノーモービルのデザインには、最先端の乗り心地を与える斬新なツインスパー型シャシーが挙げられます。このモデルの全ラインナップは最新技術に基づく独自デザインのモデルであり、このようにArctic Cat 社の独自のアイデンティティを中核に設計された新製品を絶え間なく発表することで新規
購買者を魅了し続けています。

snowmobiles chassis noise sound vibration compliance and vehicle NVH 2.jpg「スノーモービルユーザーは極めてブランドにこだわる人達で、いつも彼らの興味をかき立てるような先進技術や革新性のあるマシンを求めます」と、Arctic Cat 社の会長兼CEO のChris Twomey 氏は話しています。「全体として、スノーモービルユーザーの92 パーセントはリピート購買者であり、新しい革新的な製品ほど彼らの購買欲をそそるものはありません。そこで我々は、迅速かつ切れ目なく新製品を出していくために、我々の製品と同じくらい革新的な製品開発技術を導入しました。」




最先端のNVH 技術

Twomey 氏によると、Arctic Cat 社の画期的ニューモデルを幅広く迅速に開発する能力にとって不可欠なのは、自動車会社の所有するものに匹敵する程の、そしてモータースポーツ業界としては第一級のNVHセンターへの投資です。この3,500平方フィートの施設には、オフロード走行や高速走行状態のシミュレーションに用いられるシャシーダイナモメータ、半無響室、音響評価のための試験室など、現時点で利用可能な最先端のNVH試験設備のいくつかが備えられています。

snowmobiles chassis noise sound vibration compliance and vehicle NVH 3.jpgNVH エンジニアリングマネージャのBala Holalkere 氏は「野外での測定では
暗騒音、気温、風向きなどの変化が測定値に影響を及ぼしかねなく、多くの場合、満足のいく条件の場所を求めて移動する時間も余計にかかります。しかし実験室の制御された環境で走行試験や車両の音響レベルなどを測定できればこれら制約を克服できます」と語っています。

Holalkere 氏によると、LMS の技術はArctic Cat 社のNVH への取り組みにおいて鍵となる要素となっています。車両の振動音響試験は、LMS Test.Lab と2 台の高速マルチチャンネルSCADAS III フロントエンドユニットで実施されています。各ユニットは、通常2 個のマイクロホン、14 個の加速度計、およびエンジンセンサーからのデータ収集に対応できるよう20 個の入力チャンネルと2 個のタコメーターチャンネルを装備しています。

彼は、LMS Test.Lab は繰り返し試験を効率良く実行するのに特に役立っていると説明しています。試験のセットアップタスクと必要な信号処理タスクは1 回定義するだけで良く、それらは専用のテンプレートに保存されます。これらの手続きは試験ごとに自動で実行され、非常に一貫性のある結果をもたらします。このようにして、試験は迅速かつ反復可能な形で実施できるので、例えば様々な車両モデルや異なる部品構成から音響シグネチャの知識ベースを構築することも可能になります。これは車両挙動を最適化する上で、結果を比較したりデザイナーと協力したりするための貴重な情報となります。

snowmobiles chassis noise sound vibration compliance and vehicle NVH 4.jpgLMS Test.Lab が試験の生産性を大いに向上させるもう1 つの特徴は、オンラインデータ処理の機能です。「データは測定と同時に自動処理されるので、エンジニアは後処理のために何時間も待つことなく即座に結果を見ることができます」と彼は話しています。「これは、車両の振動騒音挙動を理解する上で大きな手掛かりとなり、実験データの検証もその場で可能になります。」 

Arctic Cat 社のエンジニアは、実機試験と組み合わせながら、シミュレーションソフトウェアを用いて車両およびサブシステムの挙動も予測しています。例えば、放射音レベルを確認するためにLMS SYSNOISE が使用され、可動部品の軌道や荷重そして車両の機械的挙動を検討するためにLMS Virtual.Lab Motion が使用されています。

snowmobiles chassis noise sound vibration compliance and vehicle NVH 5.jpg「シミュレーションによって、開発の初期段階から車両設計を検討し最適化することが可能になります」と、Holalkere氏は話しています。彼は、スノーモービルやATV の設計は多数の要件を同時に満たす必要があると語ってい
ます。マシン音は政府の騒音規制に従いながら、一方でライダーの期待に応えた音色と音質でなければいけません。固体伝播のエンジン振動は、ライダーの快適性の面から最小限に抑える必要があります。シャシーとサスペンションは、段差を滑らかに乗り越えるだけの剛性および減衰レベルを備えながら、優れた操縦性を維持するものでなければいけません。

「重要なのは、適切なサウンド、フィーリング、乗り心地、操縦安定性をすべて満たすように、これら評価特性のバランスを取ることであり、結果的にそれが総合的な乗り味を作り上げるのです」と彼は説明しています。「この作業を仮想プロトタイピングの予測能力によって前倒しで行うことにより、我々は問題を早期に特定し、代替案を迅速に評価し、そして開発の初期段階で設計に磨きをかけることができるのです。このようにして、LMS の技術はさらに多くの製品を他のどんな方法よりも迅速に設計することに役立っています。」

サウンドプロファイルの形成と騒音の低減

モータースポーツ機器のメーカーにとって重要な課題の1 つは、スロットル全開時に50 フィートの位置での最大騒音レベルが78 dB と規定しているSAE J192規格の通過騒音規制を確実に順守することです。

「LMS Test.Lab は、騒音規制対策試験のターンアラウンドタイムを改善する上で大いに役立っています」と、Arctic Cat社の実験エンジニアであるAbhay Rawal氏は話しています。「効率的なセットアップ、タスクの自動化、そしてオンラインモニタリングなどの機能によって、我々はいつも通過騒音試験を数時間で完了しています。もしそれらがなければ、恐らく数日間も要するのではないかと思われます。」Arctic Cat 社のブランド価値を定めるもう1 つの重要な要素は音質です。エンジニアは、機械音にも他の2 次的なノイズにも乱されない特有の音色を追求しています。目標は、エンジン回転数に応じて振幅が徐々に増大し、ラウドネスが全音域でリニアであることです。2 サイクルおよび4 サイクルエンジンでは、通常は回転数によって音の振幅が変動するため、このような音響挙動を達成することは多くの場合困難です。

snowmobiles chassis noise sound vibration compliance and vehicle NVH 6.jpg「LMS Test.Lab は、騒音規制対策試験のターンアラウンドタイムを改善する上で大いに役立っています」と、Arctic Cat社の実験エンジニアであるAbhay Rawal氏は話しています。「効率的なセットアップ、タスクの自動化、そしてオンラインモニタリングなどの機能によって、我々はいつも通過騒音試験を数時間で完了しています。もしそれらがなければ、恐らく数日間も要するのではないかと思われます。」

Arctic Cat 社のブランド価値を定めるもう1 つの重要な要素は音質です。エンジニアは、機械音にも他の2次的なノイズにも乱されない特有の音色を追求しています。目標は、エンジン回転数に応じて振幅が徐々に増大し、ラウドネスが全音域でリニアであることです。2 サイクルおよび4 サイクルエンジンでは、通常は回転数によって音の振幅が変動するため、このような音響挙動を達成することは多くの場合困難です。

Arctic Cat 社の車両のサウンドプロファイルを形成する一般的なプロセスは、目標の回転次数比をプロトタイプの実験データと比較することで行われます。LMS Test.Lab を用いた周波数分析によって、NVH エンジニアは全体的な音質の調査や、エンジン、吸排気装置、ギア、無限軌道、シャシーの共振など、様々なサブシステムの影響を確認することが可能になります。また、エンジニアはLMS SYSNOISE を用いて、様々な構造変更の影響を手早く調査し、望ましくないノイズを消したり目的の音を減衰させたりできます。NVH 解析・設計エンジニアのMark Claywell 氏は、LMS の音響予測ソフトウェアはサウンドプロファイルを変化させるための設計変更方法を探る上で大いに役立っていると説明しています。周囲の空気が小さなポートから入り、回り込んだプレナムとエアボックス室を通じてエンジンに取り込まれる吸気システムには、かなりの注意が払われています。全長数フィートの比較的薄肉の吸気システムは、一般に燃焼振動を反響させやすい性質があります。吸気システムは内部が多数の区画に分かれており、車両への実装の厳しい条件に合わせて複雑で曲がりくねった形状をしているため、騒音発生の予測作業を非常に難しいものにしています。

Arctic Cat 社の車両のサウンドプロファイルを形成する一般的なプロセスは、目標の回転次数比をプロトタイプの実験データと比較することで行われます。LMS Test.Lab を用いた周波数分析によって、NVH エンジニアは全体的な音質の調査や、エンジン、吸排気装置、ギア、無限軌道、シャシーの共振など、様々なサ「LMS SYSNOISE によって、我々は吸気システムの設計評価に要する時間を1 週間から数時間に短縮できるようになりました。その上、以前は全く現実的でなかった程のはるかに多くの変更を繰り返すことができるので、最終的な音色は目標のプロファイルにぐっと近づいています。」

フィーリング、乗り心地、操安性 - それらがマシンと一体化

snowmobiles chassis noise sound vibration compliance and vehicle NVH 7.jpgArctic Cat 社のエンジニアは、オフロード走行時の衝撃やエンジン振動の固体
伝播の検討と、車両を旋回させる際の操縦性の検討に、LMS Test.Lab とLMS Virtual.Lab Motion を組み合わせて利用しています。Arctic Cat 社では、様々なライダーの統計を取ることで、本来は主観的なこれらの特性をLMS のツールを用いて定量化しています。その結果、全体システムレベルからサブシステムそしてコンポーネントレベルへと、目標となる設計条件を順次導くことができるようになります。


多数のニューモデルを短期間に市場へ投入するためArctic Cat 社が採っている重要な戦略の1 つは、可能な限り共通の部品を使用することです。例えば、同社の2007 年型車両の80% は同一のシャシーを使用しています。「我々はいろいろな車種に対して最適なシャシー性能を確保することに多大な努力を払っています」と、実験エンジニアのAbhay Rawal 氏は語っています。彼はまた、これはしばしば相当のエンジニアリング経験と当て推量と試行錯誤を要する“ブラックアート”のようだと指摘しています。

snowmobiles chassis noise sound vibration compliance and vehicle NVH 8.jpgArctic Cat 社のプロセスでは、シャシーのコンプライアンス(構造体の剛性の逆数)を定量化するためにLMS Test.Labが用いられています。機器に接続されたハンマーで構造体を加振することで、モーダル試験により共振周波数が調べられます。その後、これらの動的試験から得られた結果は、構造体に様々な(ねじれ方向/ 縦方向/ 横方向)負荷を与えることでねじり変形や曲げ変形を生じさせる静的試験との相関性が検証されます。Abhay氏は、これらの測定データから直ちにシャシーのコンプライアンスレベルを決定することができます。


「目標は、ライダーが衝撃や振動を過度に感じるほどコンプライアンスが低くなることなく、最適な操縦性を目指して剛性のバランスを取ることです」と、Abhay 氏は説明しています。「LMS Test.Lab は、試験を効率良く高精度に実施することで、重要なシャシーのコンプライアンスレベルを迅速に決定できる非常に有益なツールです。」

snowmobiles chassis noise sound vibration compliance and vehicle NVH 9.jpgNVH 製品開発エンジニアのDale Hahn氏は、Arctic Cat 社ではLMS Virtual.Lab Motion を用いて、ますます増大している車両の機械的性能に関するシミュレーションプロジェクトに対応していると説明しています。スノーモービルのサスペンション設計をねじりバネからコイルバネの構成に変更した最近の例では、このソフトウェアで新設計の剛性と載荷能力が迅速に予測され、エンジニアが乗り心地と操安性を適切に把握することに役立ちました。

その他の例としては、このソフトウェアが無段変速機(CVT)のクラッチのモデリングに使用され、アセンブリの振動と信頼性に関する調査が行われました。「この機器には遠心力が作用するため、LMS Virtual.Lab Motion は、その複雑なコンポーネント類の質量と慣性モーメント、さらには機構の相互に関係する現象を正確に表現する上で非常に有用でした。数週間もかかる試作実験では決して得られなかった詳細な荷重データを、たった数時間で得ることができました。」

NVH エンジニアリングの持つ事業価値

国際スノーモービル博物館に殿堂入りしたArctic Cat 社のエンジニアリング担当副社長Roger Skime 氏によると、NVHエンジニアリングは同社の製品開発プロセスならびにビジネス戦略において不可欠な要素となっています。

「LMS Test.Lab の効果的かつ的を絞った試験によって、当社のエンジニアリング部隊は、ニューモデルの設計指針となりえる既存ハードウェアの価値あるNVH知識ベースを構築できるようになりました。またLMS Virtual.Lab のシミュレーション予測能力によって、エンジニアはハードウェアを組み立てる前に適切な性能を実現するため、設計案を開発の初期段階から検討できるようになりました。シミュレーションは、開発の期間とコストを節減し、我々の車両に必要なサウンド、フィーリング、乗り心地、そして操安性を実現してくれます」と、Skime 氏は語っています。

「この実験とシミュレーションの組み合わせにこそ、モータースポーツ業界おけるNVHの未来があります。Arctic Cat 社は、当社の熱心で有能なエンジニアリングスタッフの専門知識を有効に活用する先進のツールを駆使し、業界で最も斬新で人気のあるスノーモービルとATV を開発することで、その先頭に立っていることを自慢に思います。」



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